【完】七瀬先輩と秘密の恋におちて
「なぁ?聞いてんだけど?」
「聞こえてしまいましたが、最初にここにたのは、わたしの方で……、田中先生の手伝いを……」
全く上手く話せなくて困る。
これじゃ、言い訳にしか聞こえないんだろうな。
「聞いてたのは事実だろ?」
「それは……認めます。でもっ……!」
盗み聞きといった悪趣味扱いされることはせめて避けたくて、なんとか全力で反論しようとした。
なのに……。
「人聞きの悪いって、どの口が言ってんだよ?」
目の前まで来ると遠慮のない七瀬先輩はわたしの顎をつまんで、自分の方へと向かせた。
嫌味たっぷりの意地悪な笑みを浮かべて。