同期と同居~彼の溺愛中枢が壊れるまで~


「やー休日にホントゴメンね。迅の馬鹿が風邪ひいたから連れ帰ったんだけど……みちるちゃんに預けてもいい?」

「えっ! 比留川くんが風邪? 大丈夫なんですか?」

「どうだろう。さわってみ?」


玄太さんは自分の肩に回されていた比留川くんの腕をゆっくり外し、フラフラの彼の背中を私の方へトン、と押した。


「わ、倒れちゃう……」


ぐらりと傾いた比留川くんの身体を咄嗟に受け止める。

自然と抱きしめるような形になり一瞬ドキドキしてしまうけれど、それ以上に彼の体温の熱さに驚いた。


「すごい熱い……」

「だろ? なんか昨日何かに取りつかれたようにずーっと海から出てこなくてさ。風邪ひくぞって忠告したんだけど聞かなくて。……案の定、明け方辺りからとんだ高熱出しやがった」

「そうだったんですか……」


理央と電話しているときは変わった様子はなかったみたいだけど、久しぶりのサーフィンが楽しくて、夢中になっちゃったのかな……。


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