ただあの子になりたくて
肩から、緊張が、怖さが抜けていく。
今ならできる気がした。
刃を優しくとめおき、実を押しながら、くる、くる、ちょっとずつ向きを変えていく。
私は自然と頬を緩ませ笑った。
「そうすれば優しくした分だけ、かわいく丸くなるわ。ほら、できたでしょ」
いつしか離れて一人になっていた手。
まだ少し歪だけれど、かわいくぶら下がった赤いリボン。
傷のない白い肌。
私は何度も小刻みに頷いて喜んだ。
そして、綺麗な白い光にそれを掲げると、眩しさも忘れてじっと見つめた。