ヤンキー上司との恋はお祭りの夜に
「悪いと言っても根っからの悪人と付き合ってたわけじゃないの。外見が派手ってだけで、普通の人だったみたい」
「なんだ」
「ガラ悪そうに見えるってだけか」
「まあそう」
副社長は前にも遊び人だという噂を耳にしたことがある。
もしかしたら、それも、昔話がこじれてできただけのことかもしれない。
(ややこしいなぁ。お金持ちって…)
あれこれ噂ばかりされて、私ならやってられない。
「でも、この最近、副社長にはいいことあったみたいよ。金魚飼いだしてから交わす言葉も増えたし、機嫌いい時も多いし」
「ほだされてるってこと?」
「金魚に?」
「まぁそうかもね」
否定もしない真綾。
(おかしな人……)
副社長の話を聞きながらそんなふうに思った。
実際の彼を目にしたのは数えるくらいだけど、少し興味が湧いてくる。
(今度、オフィスで見かけたらジックリ顔眺めてみよう)
出目金飼いの副社長。
一体どんな人なんだろう。
「なんだ」
「ガラ悪そうに見えるってだけか」
「まあそう」
副社長は前にも遊び人だという噂を耳にしたことがある。
もしかしたら、それも、昔話がこじれてできただけのことかもしれない。
(ややこしいなぁ。お金持ちって…)
あれこれ噂ばかりされて、私ならやってられない。
「でも、この最近、副社長にはいいことあったみたいよ。金魚飼いだしてから交わす言葉も増えたし、機嫌いい時も多いし」
「ほだされてるってこと?」
「金魚に?」
「まぁそうかもね」
否定もしない真綾。
(おかしな人……)
副社長の話を聞きながらそんなふうに思った。
実際の彼を目にしたのは数えるくらいだけど、少し興味が湧いてくる。
(今度、オフィスで見かけたらジックリ顔眺めてみよう)
出目金飼いの副社長。
一体どんな人なんだろう。