きみへのメロディー



今日は年に一度の地元の夏祭り。



「シゲ〜、お祭り楽しみだね!」



「せやな〜。桃、浴衣で歩きにくくないか?」



「うん、ありがとう。大丈夫だよ!それにしても、シゲの浴衣姿久しぶりに見たけど、すごく似合ってるっ!」



「お、おう。も、桃も新しい浴衣…似合ってんでっ…。」



「ありがとっ。今年もまた一緒に来れてよかったね!」



毎年
俺の家族と桃の家族とで一緒に
この夏祭りに来るのが恒例になっている。



そして
花火が打ち上げられるまでの間
桃と2人で露店をまわるのも
毎年の恒例。



「桃!お前が好きなりんご飴あんで!」



「わぁ、本当だっ。あっ、見て見てシゲ!このりんご飴小さくてかわいいっ!」



「ほんまや!小さくてお前みたいやな〜。笑」



「ちょっと!それどういう意味よ!」



そんな他愛もない話をしながら
桃と2人並んで歩いていると
後ろから桃を呼ぶ声が聞こえてきた。



「もしかして…新川さん?!」




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