そらをみあげれば…



……………。



「げほっっ!!げほっっ!!」

「お゛えぇぇ~~~~!!!」



俺は、麻酔から覚め気がついた瞬間に嘔吐した。

食事も水分もとらなかったので、出るのは黄色い胃液だけ…

体には燃えるように熱い痛み。

喉は、気管にチューブが入っていたんだろう…
何か薬臭い匂いと、無理やり押し広げられた喉の違和感が凄い。

ベッドの上で吐きながら周りを見回したら家族が立っている。

痛さも辛さも恥ずかしさもこみ上げたが、8時間もの長い間見守ってくれていたことにとても感謝した…。

今まで麻酔で8時間も眠っていたのに、覚めた瞬間の体力疲労と痛みと安心感で、俺は1分もたたずまた眠りにつくのだった…
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