竜宮城に帰りたい。
Day 9; 兆し



翌日ー


願った通り、真っ青な空が私の朝を迎えた。



「おはよう、澪ちゃん。

今日は暑いのぉ」


「おはよう、おばあちゃん!」



元気を取り戻した私を見て、おばあちゃんは嬉しそうに笑った。


今回はおばあちゃんに助けられたところが大きかった。


惜しみなく注がれる愛情を気恥ずかしいと思う反面、
どうしようもなく心があったかくなる。



「ありがとう、おばあちゃん」


「何言うとんな。
はよ朝ごはん食べようで。」


「うん!」




私はまだ眠っていたゆかりを起こし、
着替えてから食卓に向かった。





< 90 / 236 >

この作品をシェア

pagetop