桜の花びら、舞い降りた
どうか早く下に着いて――。
強く願ったそのときだった。
ガツンという妙な音がして、観覧車が急停止してしまったのだ。
――な、なに!? なんで止まるの!?
「どうしたんだろう」
圭吾さんが下を覗き込む。
しかし雪で見えないようだ。
どうしてこんな中途半端なところで止まるの……?
私たちの観覧車は、頂上まであと少しのところで止まってしまった。
「亜子ちゃん、具合でも悪い? 顔色が悪いけど」
「……実は……高所恐怖症で」
恐怖に負けて、思わず白状してしまった。
「どうして乗る前に言わなかったんだよ」
「言ったらなにも乗れなくなっちゃうから……」
私がそう言うと、圭吾さんは申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「気づかなくてごめん」
「圭吾さんが謝る必要なんてないよ」