朝焼け
そして、俺は薫ちゃんとメール交換をするようになった。



「脈アリだよな。つーか薫ちゃんと別れた由美からの情報に寄ると。」




…何だ?何で黙るんだ?



「雄…近い。」


えっ?
俺とした事が身を乗り出して、顔が晃の顔の真ん前にあった。


「男と顔近付けても楽しくも無い」

不機嫌になる晃。


「ゴメン、薫ちゃんの名前が出たからつい」


晃がフ、と鼻で笑う。


「お前、べた惚れだな」

「だって薫ちゃん可愛い過ぎるって!あれで彼氏居ないって嘘だろ?」


「薫ちゃんも、お前に彼女が居ないのはおかしいってさ」



天にも昇る気分だった。

「お前ら、いい感じだな。後は雄の頑張り次第だ。さっきからずっと携帯イジってるけど、薫ちゃんだろ?」



図星だ。


「…何で分かるんだ?」


「顔。ニヤけてるし、真っ赤だぞ」



すぐ顔に出る俺。



この日のメールはお互いが眠りに就くまで交わされた。



幸せな一日だった。



晃、アリガトウ。



俺、頑張るよ。
< 115 / 218 >

この作品をシェア

pagetop