背番号6、最後の青春



それから2週間。弘也には菜乃ちゃんについての惚気を話し、菜乃ちゃんとはまあいつも通り。

なんとかいつも通り過ごしているけど、あの時の菜乃ちゃんの言葉を思い出すとニヤける。

菜乃ちゃんが必死に忘れてくださいなんていうから、気にしないふりをしている。

けれどやっぱり気にしちゃうよ。好きな人に気になってるなんて言われたら。

ちなみにその話を聞いた弘也であるが、しばらくは不機嫌であった。

「まあ、リア充が増えなかったしよしとしよう」

なんて言っていた。

弘也は病院からは車椅子ごと運べるタクシーかなんかで来るらしい。

練習試合を見に来ることなどを愉多先生にはしっかり話しておいた。

弘也は学校の前まで送ってもらうらしく、俺は正門のところで待ってる係になった。

そして試合開始の1時間前、弘也を乗せたタクシーが学校の前に止まった。

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