背番号6、最後の青春



明日の練習試合が終われば、弘也はとりあえずは足を治すことに専念すると言っていた。

それまでは、足が痛いことはなるべく隠したいと言っていた。

なるべく隠さないと、きっとその練習試合にすら出られなくなってしまうから。

だけど何日も何日も、練習中に休んだりすることがあれば何かを怪しむわけである。

陸空先輩が良い嘘をついて誤魔化してくれていたから安心していたが、そうはいかない人物がいたことを思い知らされた。

怪しいと思われたらきっと、菜乃ちゃんには問い詰められると思ったけど、まさかこのタイミングで声をかけられるなんて。


弘也は困った様子で首を傾げた。何を白状するのと言いたげだ。

「弘也先輩、病気とかじゃないんですか?本当にただの筋肉疲労ですか?」

ズバズバと尋ねる菜乃ちゃんにおいおいと思いながらも、とある言葉に引っかかった。


…病気…?

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