風便り〜大切なあなたへ〜
「だけど、好きな女泣かせて、守ってるなんて言えるか?」
「大和・・」
「言えねえだろ?」
「・・・」
「たとえどんな事をされても、好きな奴の隣で、ずっと守るのが、男だろ?俺はそう思う」
「・・・」
「だから、殴ってやった」
大和・・。
あの時、そんなこと考えていたんだね・・。
だけど、大和・・。
大切な人を守るのも、人にはそれぞれやり方があるんだよ・・?
大和は男らしいから、それで解決出来たのかもしれない・・。
だけど、涼くんには、あれが精一杯だったのかも・・。
私は涼くんの気持ちが、痛いほどよくわかるよ・・。
三ヶ月前・・。
私も似たような事があったから・・。
大和の命を助けたかったら、俺と付き合えって結城さんに言われて・・。
私は大和を守りたい一心で、大和を裏切るのを分かってて話に応じた・・。
あの後、酷い目にあって、大和に怒られたけど・・。
あの時は、ああする事しか出来なかった・・。
「大和・・私、これからどうしたらいいの?」
「あ?」
「風香ちゃんはきっと、涼くんが、風香ちゃんを裏切ったから、別れたんだと思ってる・・私、風香ちゃんに、この事、教えてあげた方がいいよね・・?」
私は大和を見上げた。
大和は少し、難しそうな顔をした。
「・・ほっとけよ」
「え?」
「俺たちが口を挟んだところで、何も変わらねえよ。これはあいつらの問題だ。あいつらで解決しねえと、あいつらの絆は、なかなか元には戻らねえよ」
「・・・」
「あいつの彼氏が、これからどうするか、決めるのはあいつだ。あんな奴らに怯えて、何も出来ないような奴なら、風香には相応しくねえよ。お前の友達を泣かせるような奴は、俺は許せねえ」
「大和・・」
「お前があいつを支えてやれよ。あいつの彼氏が、あいつのために、二人に逆らえるなら、俺も協力してやる」
そう言うと大和は微笑んだ。
私は目に涙を溜めて、大和を見上げた。
大和は優しく私の頭を撫でてくれた。