風便り〜大切なあなたへ〜





「まあ、いいわ。今日のところは引いてあげる。でも、小林真子。いつ後ろから刺されてもいい覚悟はしときなさいよ」


「・・・」


「そんなこと、させねえよ」


「ふん・・あなた達・・いつまで持つかしら?・・行くわよ!」



そう言うと香月さんは、黒スーツの男性二人を連れて、去って行った。

私は怖くて、涙が溢れて来た・・。

大和は、香月さんの姿が見えなくなると、私をぎゅっと抱きしめてくれた。



「大和っ・・」


「大丈夫だ。俺が何もさせない。絶対にお前を守ってやる」


「うん・・」



さっきまで、すごく楽しかったのに、香月さんのせいで、一気に気持ちが沈んじゃったよ・・。

・・神様に、ずっと、大和と一緒にいれますようにって、お願いしたばっかりなのに、いきなりこんなことになるなんて・・。

もしかしたら、ここの神様は、意地悪なのかもしれない・・。

願いを、叶えてくれないのかもしれない・・。

風香ちゃんたちのことも、叶わないのかもしれない・・。

私がお願いしなかったら、元通りになったかもしれないのに、私がお願いしちゃったから、ずっとこのままになっちゃうかもしれない・・。

そしたら、私のせいだよ・・。


そんなことを考えていると、余計に涙が溢れてきた・・。

私は大和にしがみついて泣いた。


大和・・。

この先、どうなるの・・?

大和は、私を守っくれるって言ってくれてるけど、そのせいで大和が危険な目にあったりしないよね・・?

もしそうなら、私が危ない目に遭う方がいいよ・・。



「真子・・どうする?帰るか?」


「うん・・」



だって、こんな気分じゃもう楽しめないよ・・。

それに・・。

あの時は、大丈夫って言ったけど、やっぱり、大和と香月さんの関係が気になる・・。


私は涙を目いっぱいに溜めて、大和を見上げた。



「大和っ・・あの人と・・っ・・したの・・?」


「っ・・」



こんな事、聞きたくない・・。

だけど、聞かずには、いられないよ・・。


大和は苦しそうに、私から目をそらした。



「・・・・・した」


「・・っ・・」



やっぱり・・。

昔のことだって、分かってるのに、胸が苦しいよ・・。



「・・・もう一つ、お前に隠してることがある」



そう言って大和は、私の肩を優しく掴んだ。

私は大和を見上げた。



「っ・・」


「それを聞いても、お前、俺のそばにいてくれるか?」


「・・っ・・?」



大和の顔は、とても苦しそうで、辛そうだった・・。

どうしてそんな顔するの・・?



「俺は、お前を失いたくない・・」



大和・・?





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