風便り〜大切なあなたへ〜
「お母さんに聞いたら、いつも夕方は出かけてるらしくてな、よく顔に傷を作って帰ってくるらしい」
「・・・」
そういえば、傷、大丈夫かな・・?
守屋くんの顔にできた、痛々しい傷を思い出して、心が苦しくなった。
気にしてなかったわけじゃない。
ずっと気になってたけど、辛そうな顔をした守屋くんを見て、聞かない方がいいと思った。
「先生、今度はちゃんと、守屋と向き合いたいんだ。だけど、守屋と会えなかったら、向き合うにも、向き合えないだろ?」
「・・・」
「だから、小林が、何か知ってたら、教えてほしいんだ」
「・・・」
・・・守屋くん、私、どうしたらいいの?
先生が、守屋くんと向き合ってくれるのは、とっても嬉しい・・。
だけど、守屋くんの気持ちを考えると、どうしていいのか、わからなくなる。
昨日、あれから守屋くんに、先生のこと、言えなかった。
「先生・・・」
「なんだ?」
先生の声は、相変わらず優しかった。
「私、先生に聞きたいことがあるんです・・・」
「なんだ?」
「・・・なんで、守屋くんに、あんなこと言ったんですか?」
「え?」
先生は、私の急な質問に、首を傾げた。