風便り〜大切なあなたへ〜
次の日の朝、また、先生に呼び出された。
昨日と同じように、二人で廊下に出た。
「小林、昨日、守屋と会ったか?」
「会いましたけど・・・?」
「どこで会ったんだ?」
そう言われて、言葉を濁した。
あの土手は、守屋くんと、私が唯一会える場所。
二人だけの、秘密の場所な気がして、あんまり、人には言いたくなかった。
「小林?」
「あの・・えっと・・・」
「どうした?」
「・・先生、ごめんなさい」
「なんで謝るんだ?」
「・・・会った場所は、言いたくないです」
そう私が言うと、先生は難しい顔をした。
そして、ため息をついた。
「わかった、言いたくないなら、言わなくていい。だけど、これだけは言わせてくれ」
そう言って、先生は、私の頭に手を置いて、私の頭を撫でた。
私は、先生の意外な行動に、ちょっとびっくりした。
「昨日、先生言ったよな?守屋と、ちゃんと向き合うって」
先生は、優しい声で言った。
「はい・・・」
私も、昨日それを聞いて、とても嬉しかったことを思い出した。
「昨日先生、守屋の家に行ったんだ。だけど、守屋はいなかった」
先生の、その言葉を聞き、昨日、守屋くんに会った時のことを思い出した。
思い出したら、守屋くんに会いたくなった・・・。