おためしシンデレラ
社長の糖度


素肌を、ゆっくりと這う大きな手。

胸に、背中に、あちこちにおとされるキス。



「・・・・・骨が刺さる」


不機嫌に言い放ちながらも、丹念に、慈しむように莉子の身体を開いていく。


「しゃ・・・・・社長・・・・・!」


「なんや?」


莉子は顔だけではなく、全身薄らと赤く染めていた。


「そ、そんなじっくり、ゆっくり、間近で見られたら恥ずかしい・・・・・です」


両手で顔を覆い、莉子が訴える。

三村の手が莉子の両手首を取り、顔がさらけ出された。


「諦めろ、お仕置きも兼ねてるんやからな」


そう言って莉子の身体を好きにする三村に莉子は何も抵抗できなかった。





不思議なことに三村の家に連れ帰られてから、悪阻が少し軽くなった。

精神的なものもあったのだろうか。


オレンジなら食べられるかも、と一言莉子が言えば三村は大きな段ボール箱いっぱいのオレンジを買ってくる。

ジェラートが美味しいと言えば毎日お土産として持ち帰る。

仕事も行かない莉子が家事をしようとすると血相を変えて飛んできて、ハウスキーパーの契約を週2日から毎日に変えようと言う。
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