運命のヒト
記念日
あ、今日はたしか‥。


そう。
前の記憶で俺がユミにプロポーズした日だ。










いつもの焼鳥屋‥ではなく、俺たちには似合わない高級レストランに行ったんだ。
一応、クリスマスイブだからってことで。


レストランを出ると、夜景の綺麗な港付近を歩きながら話していた。


「サトル、これからどうするの?」

「んー?っとあそこまで歩いてみようか。」

「じゃなくて、仕事とか人生色々。」

「あー‥‥まだ色々見えてないんだ。」

「そっかぁ。ねぇ、なんでわたしを今日誘ったの?クリスマスなんだから、普通彼女と過ごせばいいのに!」

「‥‥別れたよ。」

「え!?いつ??」

「先月。言うタイミングなくて‥‥ごめん。」

「いや、いいけど‥‥びっくりしたよ。しかし、彼女も全然分かってないよねーサトルは今は仕事もしていなくて、ちょっと落ち込んでる時期かもしれないけどさーサトルの良さは‥‥」

「ユミ!違うんだよ。」

「え?」

「俺はユミのことが好きなんだ。ユミと結婚したい。いや、ユミ‥‥俺と結婚してください。」











ユミからは両親を説得できたらという条件付きでOKをもらったんだったな‥。
そっか、俺はまだあの日の約束を守れてなかったんだ。
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