闇の中に咲くランの花 Ⅰ


麻琴「ねぇ潤?さっき、私の言うこと聞いてくれるって言ったじゃん?(ボソッ」


私は小さな声で潤にそう話しかけた。


潤「 おう!なんでもエエで!(ボソッ」


麻琴「 体育祭の時までに男用のウィッグ用意しといて!(ボソッ」


潤「 体育祭の時まで!?体育祭明日やで!?(ボソッ」


えぇ!?そうなの!?じゃあぶっつけ本番ってこと?!ほぼなんの練習もないの?


麻琴「この際どんなやつでもいいから(ボソッ」


潤「 なんでや?(ボソッ」


麻琴「 いいから!綾斗たちには内緒ね?バレたら怒られちゃうから(ボソッ」


潤「うーん…わかったわ。準備するわ(ボソッ」


私たちが顔を寄せあってボソボソと何かを話しているのが気になったのか奏が声をかけてきた


奏「ねぇねぇ何の話してるの?」


麻琴「……な、何でもないよ!」


奏「ホントに?…まぁ明日頑張ろうね!」


麻琴「うん!」


桃真「優勝したクラスには焼肉食べ放題だってよ!頑張れ!じゃあ解散!」


焼肉食べ放題?これはみんなやる気出すよね…


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