文系女子と機械たち

そんな願いは叶うわけはないが、息抜きの別作業。いつも機械にタイミングを合わせていた自分には人のペースは少し遅く合わない。違和感ばかりの作業。

待つ時間に、ふと機械たちのことを考える。ベテランさんがやめることが決まって、ラインに入る主要メンバーな自分。この先、後継者になるであろう後輩の為、自分が倒れた時の為にと今までの知識を総動員して資料をつくり始めた。

入社当日に渡されたノート。はっきり言って何も書いていない。作業方法、製品の名前、特徴、今まで起きたトラブル。思い出すのに苦労はしなかった。

学生時代、歴史を覚えるのが好きだった。興味があるものはマニアックなものでも調べた。ライブのMCやメンバーの立ち位置を完璧に覚えることが出来た。好きなものに対して人は何でもよく覚えてる。それと一緒なのかもしれない。

問題に出会い苦しみ解決していくことで自分はいつの間にか機械が好きになっていた。小さな興味が大きな興味になり知識になっていった。今は新たな場所で全く機械に触れることは出来ないが今でもイタリア女子、お局様、完璧少年たちを思い出すし、操作方法も覚えている。関われる機会にまたいつか会えるといいなと密かに思い新たな挑戦に一歩踏み出す。

文系女子でもバカでも興味があるものを突きつめれば苦手を克服できる。そんなつまらない思い出。
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