潮風とともに
濡れた髪をタオルで拭きながらリビングのソファーに座ると、
スマホから流れる音楽が聞こえてきて、スマホを掴んだ。
苦笑いでスマホを見つめる。
なんでこんなにタイミングがいいのか……
もしかしたら剛から連絡がいったのかな?
出ないといけないのに、出たくない。
着信の相手は短大からの親友、相澤美穂からで。
そう思ううちに着信は止み、また再びスマホが鳴り出した。
出ないわけにもいかず、タッチして耳にスマホをあてた。