非現実が現実に
「だーかーらー!
素直になればいいんだよ?」
「これきっかけで、男嫌い治るかもしんないし…」

あ、たしかに。

なにをそんなくよくよしてるんだ、
あたしは。

これを気に男嫌いを治せばいいんじゃないか!笑

もうまじで、馬鹿だよね。
あたしって…笑

「そっかそっか!
その手があったか!!笑」

「その手?」

「そう!
あたしね、男嫌いだから
もうこれから誰とも付き合わないで
恋愛から避けていこうって思ってたんだ。」
「けど、ゆかりがさっき言ってくれてたみたいに、逆にこれを男嫌いを治す機会にしようって。」
「思ったの!!」

「あ、あんた…」
「元々、これからも断るつもりでいてたのー!?」
「雪弥くんのこと…」

「は、はい…笑」
「そうなのです。」

「はぁぁぁ!?」

「ひぃっ…」
「すみません。でした。」

「雪弥くんがあんなに努力してたのに…」
「女子嫌いなはずなのに…」

えっ?!

「女子嫌いって…?」

「だから、雪弥くんも由香と同じ。」
「なんかトラウマがあったらしくて、
女子と話すのは苦手なんだって。」
「だけどね?
由香と違って、雪弥くんは頑張ってるんだよ。こんな、男嫌いだからって元から恋を諦めてる人と違ってね。」

うっ。

まあ、事実だけど。

てか!
雪弥くんが女嫌いなんて、初耳…なんだけど。

ゆかりってほんと、どんだけ情報もってるんだ?

「ごめん、知らなかった。」

「まあ、分かればいいよ。」
「ちゃんと、現実と向き合っていける?」

「うん!」
「今までよりもさらに頑張ってみるね!」

「よしっ!」
「てかさ〜、由香が雪弥くんの男嫌い知らないことがまず知らなかったよー笑」

「知らない同士だね。笑」

「特にあんたね。」

「はいはい、笑」

「もう、しっかりしてよ?ほんと。」

「はーいっ」
< 55 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop