舞い散る桃蝶
プロローグ




 


―桜の舞う夜
    1人の女と子供が逃げていた―







男「あっちに逃げたぞー!」


幾ら走っても追いかけてくる刀を持った男達
そんな奴等からを女を守るようにして
走るの男の子


女はその手を離さないように走るので
精一杯だった。



?「勇桜(イオ)っ」

勇「絶対っ柚姫(ユキ)は捕まっちゃだめ!」



柚姫と呼ばれた女は所々に切り傷やら
痣やらがつけられていた。
今の時刻はわからないが夜中だ。
助けてくれる人などいない…



勇「わっ」

柚「勇桜!」



転びそうになっていた勇桜と呼ばれた
男の子を庇うようにして転んだ2人…



勇「柚姫!」


柚「勇桜…に、げて…」


勇「駄目!柚姫を彼奴等に渡したくない!」



勇桜は周りを見渡し、何かを見つけたのか
もう気絶寸前の柚姫を肩で支え、
路地裏に入り、そこにあった布で女を隠す。




柚「勇、桜?」


勇「ごめんね柚姫…」


柚「だ、め…行かないで…」


勇「柚姫…新鮮組を頼って?
  そこに僕の父さんも
  君の先祖もいるんだ…
  必ず力になってくれる…
  それに、あそこには君の目的の物も
  あるでしょ?」




 
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