堕天使と呼ばれる女
「ジャック!こいつ、帰りたいって叫びまくってますぜ!」


和也たちを連れてきた4人組のリーダー格は、視力を失っている代わりに、心が見えるらしい…


『ぎくっ!』


「ちなみに和也くん、ここにいる人たちの中には、心を読める人もいるから気をつけてね~☆」

「スミレさん!!
 頼むから、そういうのは早めに教えてくださいよぉ!!」


そんな漫才の中、近づいて来る男性が2人…


和也たちの前で足を止めた。


「おう!スミレ!!」


「ジャックとエース!
 久しぶりね!」


「ところで、さっきから喚いてる坊やが聖羅を追ってるハンターか?」

「そう。正確には『追ってたけどやめた』ハンターね。」


「こいつ、信用できるのか?」

「少なくとも、聖羅は信用する事に決めたみたいよ。
 あとは、あなたたちが判断するといい…」


「おまえらが知りたがってる情報は、坊やでも説明出来るんだろ?」

「ええ。」


「じゃ、スミレは帰れ!」


『マジっすかぁ!?
 こんなとこ居たら、煮たり焼いたりされちゃうって~』


「こいつの期待通り、煮たり焼いたりしとくから。」


「くくく…」


「スミレさん、笑うとこじゃないっすよ…」


「情報は、明日正午、聖羅自身に取りに来させろ。
 以上だ。」

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