俺たちの妹・3
「葵の周りには医療関係者が多いからな。きっと内心焦ってるんだろ?」

俺たちの話を聞いていたのか、小林先生が声をかけてくれた。

「小林先生……」

「俺や、彼方、司、大和が研修医の頃は彼方が葵みたいな感じだったな……
いつも俺たちより先を見越してた。
今思えばみぃちゃんのためだったんだろうけど。彼方や日向は葵の気持ち分かってくれると思うよ」

「俺は、みぃが苦しんでる時に早く楽にしてあげたいって思いが強くて……
何も出来ないもどかしい気持ちが溢れてきます。
だから、司さんが主治医でいてくれて、小林先生が救急にいてくれて、ほんと安心してます」

「葵が側にいて出来ることは沢山あるはずだから、医者として出来ることも焦らず見つけるんだよ」

小林先生の言葉に焦る気持ちが落ち着いた気がした。

「はい。そうします。」

今回のみぃの発作で俺は、色々学べたし、色々考えさせられたんだ。
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