俺たちの妹・3
俺とひな兄は、リビングで秘密の特訓中。

よく勉強も兼ねて、点滴や注射の練習をしている。

今日も、みぃが不安定な状態だから、起きておく方がいいだろうって事で、久しぶりに実施されたんだ。


「葵、上手くなったな。これだと美晴のも大丈夫じゃないかな」

「ほんと?コツをひな兄が教えてくれてから、自分でも大分わかる様になった気がしてたんだ……みぃにもいつかやってあげれる様になりたいな」

「この調子だとすぐじゃないかな」

「ひな兄が練習に付き合ってくれたお陰だよ。ありがとう」

「俺は美晴の為にも安心出来る人を増やしたいだけだからな」

「やっぱりひな兄はシスコンだ」

「ハハ。葵も美晴が大好きだろ?」

「ハハ。そうだね」

お互い笑わずには居られなかった。







「ケホケホッ、コホコホ…」

みぃの部屋から咳き込みが響いた。

俺とひな兄は顔を見合わせて、みぃの部屋へ足を進めた。

「美晴、入るよ」

ひな兄の言葉を合図に、みぃの部屋に入った。
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