雪の都 -ゆきのくに-

告白

少女の村は いつもいつも雪が降っていた。

空は分厚い雲で覆われているため 

少女はほとんど太陽を見たことがない。


少女の誕生日には いつも 

おおきくてフワフワな雲みたいな雪が

天からおちてくる。


少女は雪の中をザクザクと進み

モッサンのところにつかずいてきた。

その足音が 近づくたびに

モッサンの心臓は 「ドクンドクン」と高鳴り

今にも飛んでいきそうだった。


そして 少女が 目の前に来たとき 

勇気を出して声を出した。



「ユズミ サンニイ 

 イワナクテハ イケナイ
 
  コトガ アリマス」
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