拗らせ女子に 王子様の口づけを
お昼より少し早く入れたからか、待たずに席につけた。
すでに決まっていたメニューを告げ、一息つく。
「で?映画はなに見るんだ?」
優しく微笑んで、私に聞く。
その前に、と鞄から用意していたものを取り出した。奏輔の誕生日プレゼントだ。
「奏ちゃん、はいコレ!お誕生おめでとう」
笑顔を浮かべて、奏輔へ差し出すと、目を見開いて、私とプレゼントを交互に見た。
「あれ?俺今日誕生日だったか?」
「そーだよぉー。何?忘れてた?ボケた?おじいちゃん、いくつになりました?」
はいはい、受け取って。
と、付け足して奏輔の手に握らせる。
「アホか。バカにすんな」
苦笑いしながらも、ちょっと照れ臭そうだ。
「開けて、開けて」
「あぁ。……おっ、、、これって……」
今年のプレゼントは、みのりと選んだカフスボタンだ。
勝手なカフスボタンのイメージだが、ダンディーな大人の男がしているイメージだ。メーカーは若者に人気のポール・スミス。
奏ちゃんの好きなブランドだ。