拗らせ女子に 王子様の口づけを
って、駄目だ。
すぐに奏ちゃんの事が頭に浮かんじゃう。
思い出して、否定して。
無限ループから抜け出せない。
私、女々しくなっちゃったな。
今までどうやって自分を奮い立たせてきたのか思い出せないよ。
頭を抱えてプレゼンのサンプルたちの中で
「う━━━━━━」と小さく唸る。
あぁ。
駄目だ。
何かが込み上げてくる。
「うが━━━━━━━━!!!!」
ダンッ!と両手を机について立ち上がり、意味もなく声を発散させた。
ふう。と椅子に倒れ混むように座り直し、
「あっ、ちょっとスッキリしたかも」と一人ごちた。
「そりゃ良かった」
独り言で言ったつもりの台詞を拾われ、可哀想な子を見るような目で三矢が会議室のドアを背に凭れて立っていた。
「うわぁっ!ビックリさせないでよ!」
「こっちの台詞だ。さっきから挙動不審すぎるわ」
「えっ、、いつからいたの?」
椅子に座って机に頭を横向きに乗せて、三矢の立っているドアに顔を向けた。
だらしなく凭れるその体勢に呆れたように三矢もため息を付く。
「最近変だぞ。アホな子なのはいつも通りだけどな」
「失礼な」
「何かあったか?」
ぶーぶー口を尖らせて文句を言ってる私を何だかんだと心配してくれるこの同期は、本当に優しい。
そりゃモテるよねー。
イケメンでー、優しくてー、仕事もできる。
「良いね、三矢は。人生ウハウハだよね」
「意味がわからん」