Five seconds ー恋が始まる5秒前ー




大きく切って頬張ると、少し笑って彼は私の頭を撫でた。



梓、私の名前。



お父さんが響きがいいからというだけで名付けたらしく、私は自分の名前が嫌いだった。



花言葉もないその植物は気味が悪かったから。




『僕は好きですよ。梓の木は、僕は好きですよ』



彼はいつだったかそう教えてくれて以来、単純な私は自分の名前が少しだけ好きになった。








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