愛は尊い
楓さんがいなくなったかと思えば
今度は黒崎さんだ
なぜ、ここにいるのか…
「では、行きましょうか?」
そう言いながら
後部座席のドアを開ける
…エスコート?
戸惑っていると
黒崎さんは私の手を取り
車へと誘導する
バタン、と締められたドア
前に乗った車と少し違う気がした
運転席に座る黒崎さん
どこへ行くのか尋ねると
不敵な笑みを浮かべ
楽しみにしてろ、と言われてしまった
どこへ行くのか、
クルマは走り出し
15分走った所で
地下の駐車場にへと入っていった
車を停めると
黒崎さんはまたエスコートしてくれ
地下入り口へと入る
ボーイさんが一人いて
会釈され、エレベーターへと乗り込む
エレベーターは上へと上がっていく
どこまで上がるのか…
そしてどこにも停まらない
それがとても怖い