明日を見て 〜頑張れ、横山！〜

｢はは。可愛いわね。｣

｢どーも。｣

｢んじゃ、また、ね？｣

こんな中途半端で、帰れってか（笑）
でも、これ以上押しても瑠花さんが変わる気がしねー。
なんたって、あの瑠衣の姉貴だからな。

訳わかんねーんだよ。


｢じゃ、瑠花さん。1つだけ、お願いがあんだけど。｣

｢なーに？｣

｢お願いする時は、俺に言って？｣

｢何それ？｣

｢ダメ？｣

こんな独占欲まがいな事する事、
事態、
オコチャマって言われても仕方が無いけど……。

｢何言ってんの？｣


｢瑠花さんのお強請り、死ぬ程可愛いから、他でしないでって事だよ。あの顔見るのは俺だけがいい。｣

｢あはは。彼氏じゃないのに、他とするなってか（笑）｣

｢うん。ごめん。｣

｢辰巳、男が簡単に謝んなよ。｣

｢うん。でも、それだけは、嫌だから。

俺とまだ付き合わなくてもさ、可能性があるなら……。って、ごめん。やっぱりこれはさすがにウザイな。｣



｢辰巳？あんた、それ、結構胸きゅんよ（笑）｣

｢は？｣

｢年下って、若くていいわね。｣

｢瑠花さん、顔可愛いのに（笑）おばさんくさいよ。｣

｢辰巳♡？ さっさと出てけ！！｣

あーあ。結局怒らせて終わる訳か。
でも、もう一つ。



｢はーい。……瑠花さん。最後にもう一つだけ。｣

｢なによ。｣

｢番号教えて？｣

｢……あはは。そーね。そこから、まずは始めましょうね、オコチャマくん♡｣


そう言って俺の恋は、
ここから新たに始まった。

いつか、この可愛くて、綺麗な天使の隣にいられるように、俺は明日も前を見る。