明日を見て 〜頑張れ、横山!〜
イライラしながらもやっと終わり、電車に乗ればもう10時近い。

サンドウィッチは結局1つ摘んだだけで、残りは石田さんがいるといったのであげた。
お腹空いたな……
お母さん今日帰ってるんだっけ?

大学教授の父親が、1年ほど前に関西の大学に移籍してからというもの、お母さんは旅行兼ねて行ったり来たりしている。

まぁ、もう手がかかる子供もいないしね。自由に楽しんでなさいな。

とりあえず瑠依にメール。

ーお母さんいる?

すぐ返事は帰ってきた。

ー多分いない

ー食べるのある?

ーわかんない

ーてか、あんた外?彼女と一緒?

ーうん

ー今日疲れてるから連れ込むなよ


って、メール返せよ!
はぁー、学生はいいご身分よね。私だってさ……。

ダメだ。
こんな事考える時点で、やっぱりまずいわよ。
早く彼氏欲しいな……。人事か……。今から外見るよりは手っ取り早いけど、でも、な。

今日あったあの元カレの顔を思い出して、またイライラする。

そう思ってたら、

ーねーちゃん今どこ?

ー仕事終わったから電車

ーん、気を付けて

あら。可愛いじゃない。
てか、連れ込むなの返信ないけど!
まぁ、許してやろう。来たらきたで、瑠依の部屋で酒呑んでやる!!!
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