私って、男運がないと思うんです





そう思っていたが


フラれた。


しかも、よくわからない理由で。



「やっぱり私って、男運ないってことだよね」

「でも咲季はさ、若月のそういうバカ正直なとこも好きだったんでしょ。
だったら、『男運』というよりも、あんたの見る目の問題じゃない。
若月も遊ぶって言ってるなら咲季も他にいい男みつけなよ。あんなヤツよりいい男いっぱいいるよ」

もともと「ヘラヘラしてる八方美人」と言って
若月への評価が厳しめだった亜紀。

とうとう「あんなヤツ」扱いか、と思いながらも
私を思ってくれる優しい口調に泣きたくなった。
とはいえ、そもそもお酒に強いこともあり、全然酔えない。。。
ほんとは何もかも忘れるくらい
飲んで暴れたいけど、明日は仕事。
今度誰か紹介するよ、
と言ってくれた亜紀とは22時には解散して家路についた。
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