今日失恋しました。

ばか!あたしのお腹!
何でこんなとこで鳴るのよ!
はぁー、もう最悪。
あたしの所為で雰囲気ぶち壊しだよ…。


「…くくっ、あはははは!
お前らしくていいよ(笑)」

海斗君は盛大に笑ってくれた。

よかったー。
あたしは内心ホッとした。

そういえば、あたし屋台で何も食べてなかった!
今まで色々あって気づかなかったけどお腹空いてたんだね。
海斗君のことが解決してお腹も安心したのかな?(笑)


「俺も昼から何も食べてないからお腹空いたなー。
何か一緒に食べに行く?」

「うん!行きたい!」

「じゃあ行こっか。」

と言うと同時に差し出される海斗君の手。


あたしはこの手を掴んでもいいのか一瞬躊躇ってしまう。
だってこのあたしが海斗君の彼女になるってことだよ?
本当にあたしなんかでいいのかって今になって不安になる。


「何余計なこと考えてるの。
早く来ないと置いていくよ。」

と言いながらあたしの手を掴んで歩き出す。


やっぱり海斗君が好き。
海斗君を好きになってよかった。





安藤紗菜は、これからずっと海斗君に恋します。



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