絶叫脱出ゲーム③～クラスカースト～
「あたしたちの関係はできるだけバレない方がいいと思う」


そう言うと、マキヤは何度も頷いた。


「わ、わかってるんだ……。でも、次は自分の番かもしれないと思うと、どうしても一緒にいたくて……」


そう言うマキヤにあたしはため息を吐き出した。


マキヤの気持ちもよくわかる。


だけど、バトルをする上では誰にもバレないほうが有利になる。


マキヤがあたしを守るために動くなんて、きっと誰も考え付はしないんだから。


「あたしと一緒にここを出て、付き合ってくれるんでしょ？」


あたしはそう言い、マキヤの手を握りしめた。


マキヤはビクッと体を震わせ、そして顔を真っ赤に染めた。


「あ、あぁ……」


ぎこちなく頷き、ほほ笑む。


「だったら、あたしもマキヤもここでは死なない。絶対に」


「そ、そうだな」


あたしの言葉に何度も何度も頷くマキヤ。


まるで彩美のように純粋で、真っ直ぐな心。


＜ｍｏｔｈｅｒ＞なら、きっとあたしよりもマキヤの生存を選ぶことだろう。


だけど、そうはさせない。


あたしに弱さや純粋さがなくたって、勝ち残ってみせる。


あたしはそう、心に誓ったのだった。
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