絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
「ほんとだよねぇ、毎日死ねって言われてたのってお前じゃん」


女子からのそんな声も飛ぶ。


山口君は身を縮めてできるだけ彼らを見ないようにしている。


今までもずっとそうだったんだろう。


イジメられてもイジメられても、何もないようなふりをしていたんだろう。


クラスカースト下位の生徒は自分自身を騙していないと、とてもこのクラスではやっていけない。


そんな雰囲気があった。


体育館に来る前にはこんなに堂々としたイジメはなかったはずなのに……。


あたしは平穏な日々を思い出していた。


目に見えたイジメなんてないクラス。


派手なグループはいても、みんなそこそこ仲が良かったクラス。


だけどそれはあたしの目に映っていた姿でしかなくて、本当はクラスに根を張るように陰湿なイジメが存在していたのだかもしれない。


ここに来て、それが浮き彫りになってきている。


「じゃぁさ、次の試合からは弱いヤツが負けるって事にしようぜ!!」


何を思ったのか、酒本君がそんな事を言い出した。
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