絶叫脱出ゲーム③~クラスカースト~
みんなの視線が酒本君へ向かう。
酒本君は注目されることが嬉しいのか、さっきからヘラヘラと笑って上機嫌だ。
「そんなっ……」
山口君が青ざめた顔で、つい口を挟む。
すかさず酒本君が山口君の前髪を鷲掴みにした。
「なんだよお前、なんか文句あるのかよ」
至近距離で睨まれた山口君は言葉を失ってしまっている。
「そもそもこのクラスっていらない生徒いたじゃん。バトルなんてくだらない事する必要ないじゃん」
そう言ったのは公恵だった。
公恵はさっきから酒本君の行動を見て声を上げて笑っている。
自分が強いわけじゃないのに、酒本君と仲良くすることで自分の立場を確立させようとしているのがバレバレだ。
「そうそう! たとえばお前とか!」
酒本君はそう言うと山口君を突き飛ばした。
山口君はそのまま倒れ込む。
さっきバトルをしたばかりで体力も残っていないのか、やられるがままだ。
「ねぇ、あれ止めた方がいいよ……」
彩美があたしの制服の袖を引っ張ってそう言った。
「うん……」
あたしはそう頷いたが、何もしなかった。
酒本君は注目されることが嬉しいのか、さっきからヘラヘラと笑って上機嫌だ。
「そんなっ……」
山口君が青ざめた顔で、つい口を挟む。
すかさず酒本君が山口君の前髪を鷲掴みにした。
「なんだよお前、なんか文句あるのかよ」
至近距離で睨まれた山口君は言葉を失ってしまっている。
「そもそもこのクラスっていらない生徒いたじゃん。バトルなんてくだらない事する必要ないじゃん」
そう言ったのは公恵だった。
公恵はさっきから酒本君の行動を見て声を上げて笑っている。
自分が強いわけじゃないのに、酒本君と仲良くすることで自分の立場を確立させようとしているのがバレバレだ。
「そうそう! たとえばお前とか!」
酒本君はそう言うと山口君を突き飛ばした。
山口君はそのまま倒れ込む。
さっきバトルをしたばかりで体力も残っていないのか、やられるがままだ。
「ねぇ、あれ止めた方がいいよ……」
彩美があたしの制服の袖を引っ張ってそう言った。
「うん……」
あたしはそう頷いたが、何もしなかった。