CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「……なに考えてんだよ? アヤ…?」
「うん…ちょっとね…」
と、笑いかけると、
「ちょっと…何?」
と、キリトが聞いてきて、
「うん…あの頃のこと、ちょっと思い出したから……」
と、話した。
「あの頃って、キール時代のことか……?」
キリトが少しだけ遠くを見るように、部屋のドアの向こうに視線を送った。
「そう、あの頃……いろんなこと、いっぱいあって、キリトもきつそうだったから……」
「アヤだって、そうだっただろ…?」
言うキリトに、かつてのことが次々に思い浮かんで、少し涙が出そうにもなった。