CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~
「なんで…だって?
そんなこと、テメェが一番よくわかってんじゃないのかよっ…!」
言うなり、座らされている椅子の脚を蹴り飛ばされて、
縛られている椅子ごと、後ろにひっくり返った。
打った背中に強烈な痛みが走って、「うぅ…」と、呻き声をあげると、
「……二度と関わるなと、忠告をしたはずだ……」
と、シュウが冷ややかに見下ろした。
……この男に、もうあの話がバレてしまったんだと思った。
水面下で……話は慎重に進んでいるはずだったのに、
この男の網に、いつの間にか引っかかって、知られてしまった。
「……なんのことか、わからないけど……」
バレたとわかっても、キリトだけはどうしても守りたくて、
精一杯の虚勢を張って、シュウの顔を真正面から見据えたーー。