CLUSH HONEY~V系彼氏と、蜜より甘く~

「この俺を、バカにすんなよ…!」


シュウが怒鳴って、


「あんたさぁ…黙ってりゃ、なんとかなると思ってんだろ…」


と、そむけた顔を手でつかまれ、


「……縛られて、抵抗もできないくせに、えらそうに俺に逆らうんじゃねぇっ…!」


罵声が浴びせられた。

その声の大きさに、耳にキーンという嫌な金属音が響く。


「……俺の忠告を、無視しやがって……」


シュウが、ポケットからバタフライナイフを取り出した。


「おもしろくないんだよ……あんたも、キリトも……この俺に、逆らいやがって……」


ナイフの切っ先を突きつけて、


「……俺に、素直に従っていればいいものを……」


低く凄むシュウに、


「……誰でもが、あなたの言いなりになるなんて、思わないでよ……」


と、睨み返した。


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