イマカレモトカレ 永遠の愛は?


それでもそこで
「あれはうそだったんだよ」って
本当のことを言うかと思ったのに
言わなかった。


「なぁ~こっち向けよ
乃愛の顔が見たい」


どうしてそんなこと言うの!
顔もみたくないくせに・・・
そこまで演技しなくても
もうあたしは苦しいよ。


「なぁ~!!!」


力強くで向きを変えられ
向き合う形になった。


そして言葉なしで
唇を奪われた。


我慢してたのに
もう我慢できなくて
あたしの目からは大粒の涙がポロポロと
溢れて止まらなかった。


「泣いてんの?泣くなよ」


「貴弘・・・ごめんね」


「何が?」


「いや・・・何となく」


強く強く抱きしめられて
またキス。


抵抗するわけでもなく
甘い言葉があるわけでもなく
ただ単にあたしたちは
5年ぶりにひとつになった。


もともと貴弘は最中に甘い言葉を
言うタイプではなかったけれど
とても懐かしくあの頃に戻ったみたい
ううん・・・それはあたしが
思ってるだけ
貴弘はただの欲を満たしただけ。


ただ終わった後には
そのまま抱きしめてくれていた。


このまま時間が止まればいいのに・・・。


その時リビングの方から
貴弘の携帯がなってる音が聞こえてきた。


「こんな時間に電話?」


もー!!!と言いながら
下着をはいてリビングへ行ってしまった。


彼女からかもしれない。


しばらく帰ってこなかった
そしてあたしはいつの間にか
眠ってしまったようだ。



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