イマカレモトカレ 永遠の愛は?
「ばあさーんもう飯食えるか?」
おじいちゃんは
外からおばあちゃんにそう聞いた。
「食べれるよ
乃愛も帰ってきてるし」
「すぐ飯だから君は手を洗って来なさい」
「ついでだから後片付けも
手伝いますよ」
その声はおじいちゃんとは
全く違う若い子の声だった。
「おーい!乃愛!
今採ったきゅうりを味噌に
付けて食べたら美味しいから
洗って切ってくれ」
「はいはい」
あたしがじいちゃんの所に
きゅうりを取りに行くと
そこに麦わら帽子を深々とかぶった
見るからに若気な人が
野菜を丁寧に並べていた。
「じいちゃんどれ?」
「あ~そこの今並べてるのを
もらってくれ!」
「これっすか?」
これっすか?これっすか?これっすか?
えっ?????
その声は・・・
うそっ!!!
「貴弘?」
「あ~乃愛お帰り!」
「あ~乃愛お帰り!じゃないよ!
なにしてんの?」
「何って見てわかんねーの?
野菜を並べてんだけど」
「それぐらいはわかるよ!
何しに来たのよ!」
「何って・・・じいちゃんが
ひとりで困ってんだろうなと思ってさ」
「そんな冗談はいいから!
何しに来たのよ!」
あたしの声のトーンはMAXに。
「こら!乃愛!
そんな言いかたないだろ!
わざわざ東京から来てくれてるのに」
「だ・だってぇ!おじいちゃん」
おじいちゃんたちに説明しても
わかんないだろうな。