イマカレモトカレ 永遠の愛は?


6時会社の外にでたあたしは
無意識にステップワゴンを探す。


5年前に乗っていた車が
ステップワゴンだったから。


二人で色々回って試乗して決めた車が
ステップワゴンだった
でもそんな車は一台もない。


ーーーププッ
クラクションをならす車がいた。


クラクションのなってる車は
ヴェルファイア・・・あれかな?
よく見ると貴弘が乗っていた。


そうよね
5年前だもんね
乗り替えてるよね。


あたしが後部座席のスライドドアを開けると
「何で後ろなん?前に乗れば?」
と前に来るように言われたが
「そこはあたしの席じゃないから」
と拒否をすると
貴弘はそのまま車を走らせた。


「ねっ!どこ行くの?
印鑑を押すだけでしょ?
その辺りの広いところでいいんじゃない?」


「フフフ 乃愛を拉致した」


「はぁ?意味わかんないこと言わないでよ!」


「久々の再会を祝してドライブ行こ!」


「・・・無神経だよね貴弘って」


「無神経?そう?なんで?」


「無神経と言ったら無神経なの!」


全部言わせるか?
あたしを史上最悪の形で振っておきながら
再会を祝してドライブだなんて。


「別にドライブぐらいいいんじゃない?
浮気するわけでもないのに!
うん?それとも乃愛はそのつもり?」


「じ・冗談でしょ!
あたしね この後彼との約束があるの!
だから早く印鑑押して帰んないと」


「昔は昔!
今は関連会社の付き合いってことで
これからも会うことだし
親睦のためにドライブ行こって
言ってるんだから
俺に任せて!」


「ちょっと・・・」



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