可愛い人。


きょとんとして塩沢さんの話を聞いていると突然塩沢さんに肩を叩かれた!



「ちょっとちょっと!!あんたが相手してくれたアタシの相棒だよ!忘れちゃったのー!?もしかして、あんた意外とおバカさん!?」



「塩ちゃん!!野呂さんを強く叩きすぎだってば!野呂さん、大丈夫?」



そこへ止めにはいったのがさっきバドミントンのペアを組んでいた野島さんだった。




「は…はい……、大丈夫です…っ。」




咳をしたいのを堪えながらなんとか返事をした。



そっか。



江梨子さんって野島さんのことだったんだ!




すると。



「やだ!!野呂さんのお弁当、物凄くおいしそうじゃん!!めっちゃ食欲そそるー!!…江梨子!アタシたちもここで食うよ!!」





………………え!??




い、いまなんて!?




「塩ちゃん!またそうやって強引なんだから…。野呂さん、もし嫌じゃないなら一緒にお昼食べてもいい?」





……お昼………………。






……………。






!!!





お昼御飯!?




「あれ!?野呂さん固まってるし!ちょっと見て江梨子!野呂さん瞬きもしないんだけどっ!!?」



「塩ちゃんが勝手に決めちゃうからでしょ?ね、野呂さん。」





“一緒にお昼食べてもいい?”




その言葉が頭の中で反芻される。


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