臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
とりあえず、先に降りた社長に手を引かれて降り立つと、朝陽の眩しさに立ち眩みしそうになった。

太陽はすっかり昇っているみたい。

それはともかく、ここはどこだ?

とても閑静な住宅街に見える。

綺麗に毛をカットされた小型犬を連れて、おしとやかに日傘を持って散歩を楽しんでいる人や、フットワークも軽くジョギングしている人も見えたりするし……。

そして振り返ると、平屋ながら落ち着いた佇まいの家がある。

「小杉の家だ。俺の家はあっち」

社長が指を差す方向を見て、目を見開いた。

低い垣根の向こうに広がる青い芝生。

白い壁に赤い屋根の二階建て……出窓にバルコニーに、テラスまである。

なんだろう。とても可愛らしい洋館だ。

「母の趣味だ。祖父さんの家がその奥にある」

森みたいな木立の向こうに辛うじて見える石垣が、会長の家と言うことか。

うーわー……もう、呆れちゃうくらいに世界が違うね。

「ガーデンパーティーでもできそうですね」

「小杉の家が建つ前はやっていたな」

やっていたんだ! ケータリング頼んで、専門業者にプロデュースしてもらったりしていたんだろうか?

そして、あははオホホとか、上品に皆様立ち振る舞っていたのかもしれない。

「でも、そんな時代でもないだろ。会場借りた方が手っ取り早い」

それは奔走する側からすると間違いないと思う。

ここでホームパーティーとかしたら、まずはイベント会社も絡まないと話が進まないだろうし。
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