臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
「お前は少しは柔軟にだな……」

そう言って言葉を止めた副社長に顔を上げると、バッチリと目が合ってしまう。


……なんでしょう?


「うーん。恋人でなくても、噂を利用すればいいかな」

そんな副社長の言葉に、社長も私を眺めて難しい顔をする。

「……少し無理があります」

「いや。案外イケると思うぞ? 嘘をつく必要もないし」

なんだい。叔父と甥だけがわかり合って会話しているけど、なんでふたりとも私を眺めながら話し合いを始めたの?

不穏な空気に眉をひそめていると、微笑みを浮かべたまま、副社長は私に言い放った。

「西澤さん。会長の米寿のパーティーには社長秘書として出席は業務になるんだろうけれど」

そうだと思いますけれど……?

「思いきり着飾って、社長の隣に立っていて欲しい」

それはどうしてですか?





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