臨時社長秘書は今日も巻き込まれてます!
あれ。でも、それなら秘書課は知っていてもおかしくない情報なはずなのに。

うちの会社は親族企業なんだろうし。

不思議そうにしていたら、社長は澄ました顔でコーヒーカップを置いた。

「敢えて言う必要もないだろ」

まぁ、そりゃそうなんですけど。
……という事は、これは叔父と甥の語らいか。

ますます居づらいじゃないか。でも、どうしよう。今更席外しますとか言いにくく……。


「出なくてはならないでしょうね」

ブツブツと文句を言うように言う社長に副社長は笑い、私は遠い目をした。

全く気にせず話始めてますねー。

「本当にパーティーの類は嫌いだな。隼人は」

「そりゃそうでしょう。過去にどれだけ大変な思いをしたか。会社の創立記念パーティーですらお見合いの場と化したんですよ?」

……とりあえず聞こえないふりをしようか。

本当にもう、秘書の存在を忘れないでいただきたいな。そんな内輪の話されたって私が困るでしょうが。

そっとデスクに戻ってパソコンの画面を開いて、メールチェックを始める。


「お前がその歳で独り身なのが悪いんだろう。恋人の一人でもできれば話は違うんじゃないのか?」

「いずれは見合いでもしないといけないんでしょうけどね。今は仕事に専念したいので煩わしいですよ」

まぁ、雲の上の人の結婚なんてそんなものだよねー。
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