優しい大地とお兄ちゃん
『大地・・会いたいよ・・』
気が付いたら、思ったことを口走っていた。
『さくら・・』
大地は、小さく私の名前を呟いた。
さっきも駆けつけてくれたのに、また会いたいだなんて、そんなわがまま許されないよね・・。
『ごめん・・今の忘れて?』
『・・忘れない。さくらが初めて俺に会いたいって言ってくれたのに、忘れられるわけないだろ』
『・・・』
『・・今から、会いに行く』
『い、いい!来なくていい!』
『・・何でだよ。俺もさくらに会いたい』
『・・・』
どうしよう・・。
大地に会いたいと思ったのは本当だけど、もう外も暗いし・・。
それに、またお兄ちゃんに怒られるかもしれない・・。
『・・大地、やっぱり来なくていいよ。もう暗いから心配だし、またお兄ちゃんに怒られる・・』
『・・・』
『ごめんね?』
『・・気にすんな、また明日会えるからな!』
そう言って大地は明るく答えた。
私、やっぱり大地に甘えてる・・。
でも、私、大地のいい所たくさん見つけたよ。
『大地・・』
『ん?』
『・・ごめん、やっぱり何でもない』
『何だよ、気になるだろ?』
『・・・』
『言って?』
『・・大地、私を好きになってくれて、ありがとう・・』
大地が側に居てくれて、私、大分救われてるよ。
大地にお兄ちゃんの事、話してよかった。
私、少しずつだけど、大地への好きって気持ち増えてるよ。
このまま大地への気持ちが増えていったら、きっとお兄ちゃんよりも好きになれる気がする。