お前しか見えてないから。*特別番外編*

「えっ?」



まさかの発言にビックリする。



ウソ…。俺も買うって、ナツくんも……?



それじゃ、おそろいみたい。



「な、ナツくんも買うの…?」



私がドキドキしながら聞いたら、目の前を指差すナツくん。



「だってほら、なんか書いてあるし。ココ」



言われてそこを見てみたら、鈴のコーナーのところに小さなポップが付けてあった。



『カップルにもおすすめ!

色違いで一緒につけると、鈴が二人を幸せにしてくれます』



「あ…っ」



まさかナツくん、これのために……?



なにそれ、めちゃくちゃ嬉しい…。



しかもおそろいで付けてくれるんだ。


わぁぁ……。



私が感激のあまり固まっていると、ナツくんは手を伸ばして、私の持つ鈴をひょいっと取り上げる。


そして…



「じゃあ俺、買ってくる」



なぜか二人分の鈴を持ってレジまで行こうとしたので、慌てて引き止めた。



「えっ、ちょっと待って…!」


< 13 / 45 >

この作品をシェア

pagetop