この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
窓を開けると、明けたばかりの青白い空が、朝の冷気とともに輝いている。
「はぁ」
息を吐くと、白くハッキリ見える。
それだけで寒さが増したように感じ、急いで窓を閉めた。
いつもより、ずいぶん早く目が覚めた。
今日から10日ぶりの学校だ。
「ヒサ、もう行くの?」
ママはそう言いながら、私にお弁当を差し出す。
「うん」
いつもより早く家を出た。
パパもママも、何も言わないけど、どことなく寂しそうな目をする。
そりゃそうだよね……。
せっかく入った名門校で、まさか娘が停学って……。